下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成16年 問37

【問 37】 マンションの外壁タイルの劣化現象又は劣化診断に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 タイルの劣化状況を目視調査する項目としては、剥落、欠損、ひび割れ、白華現象及びはらみがある。

2 壁面に伸縮調整目地を適切な間隔で設けない場合は、タイルに生じるひずみの影響により、剥離を生じることがある。

3 タイルのひび割れは、その下地のモルタルやコンクリートが原因であることが多い。

4 赤外線法によるタイルの浮きの調査は、その結果が気象条件による影響を受けやすいため、日照及び温度変化の少ない日に行う必要がある。

【解答及び解説】

【問 37】 正解 4

1 適切。タイルの劣化には、剥落、欠損、ひび割れ、白華現象及びはらみがあるが、これらはいずれも目視で確認することができ、目視調査の項目として適切である。

2 適切。タイルは、温度により伸縮するので、壁面に伸縮調整目地を適切な間隔で設けない場合は、タイルに生じるひずみの影響により、剥離を生じることがある。

3 適切。タイルは、モルタルやコンクリートの下地を作った上で張るので、タイルのひび割れは、その下地のモルタルやコンクリートが原因であることが多いといわれる。

4 不適切。赤外線法は、建物の外壁タイル又はモルタル仕上げ等の剥離部と健常部との熱伝導の違いによる温度差を赤外線映像装置によって測定し、タイル・モルタル面の浮き等の程度を調査するものである。したがって、熱伝導の違いが生じやすい日照及び温度変化の大きい日の方が適している。