下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成16年 問34

【問 34】 管理組合の会計に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。ただし、会計処理は、発生主義の原則によるものとする。

1 当月に納入された滞納管理費等は、当月の収入に計上しなければならない。

2 会計期間内に現金勘定又は預金勘定から支払が行われた取引は、その会計期間の収支報告書に費用として計上する必要がある。

3 年度当初に計画された点検、清掃及び改修工事が行われていない場合には、見積書により未払金を計上しておく必要がある。

4 収支報告書上の次期繰越収支差額の金額と貸借対照表上の現金及び預金の残高合計とは、通常合致しない。

【解答及び解説】

【問 34】 正解 4

1 不適切。発生主義によると、管理費等は、請求権が生じた月に計上する必要がある。したがって、滞納管理費については、当月に納入されたとしても、発生した月に計上しなければならない。

2 不適切。発生主義によると、現金勘定又は預金勘定から支払が行われた取引であっても、その取引による工事や物品の納入などが実際に行われたときに費用として計上する。

3 不適切。発生主義によると、実際に点検、清掃及び改修工事が行われたときに費用として計上することになる。

4 適切。収支報告書は、一会計年度内の収支状況を示すものであり、貸借対照表は,会計年度末における管理組合の財産の状態を示すものである。したがって、収支報告書上の次期繰越収支差額の金額と貸借対照表上の現金及び預金の残高合計とは、通常合致しない。