下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成15年 問45

【問 45】 マンションの衛生設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 給水タンクを屋内に設置する場合は、給水タンクの天井、底及び周壁と建築物の躯体部分との間に、保守点検のために必要な空間を設けなければならない。

2 給水器具を設置する場合に、ウォーターハンマーが生じるおそれがあるときは、これによる振動や騒音を防止し、又は低減させる機能を有するものを選定する必要がある。

3 水槽や流しを設置する場合は、吐水口空間を確保して溢れを防止するための措置を講じる必要がある。

4 排水再利用のための配管設備は、洗面器、手洗器その他の誤飲、誤用のおそれのある器具には連結してはならない。

【解答及び解説】

【問 45】 正解 3

1 適切。給水タンク等を建築物の内部に設ける場合においては、外部から給水タンク等の天井、底又は周壁の保守点検を容易かつ安全に行うことができるように必要な空間を設けなければならない。
*建設省告示第1597号

2 適切。ウォーターハンマーとは、シングルレバーの混合水栓を急に閉じたり、揚水ポンプの停止時等に、給水管の内部で高い圧力と水速の変化による水撃作用が生じて、騒音や打撃音、振動等が一定時間継続する現象のことをいうが、ウォーターハンマーが生じるおそれがあるときは、これによる振動や騒音を防止し、又は低減させるため、エアチャンバーを設ける等有効なウォーターハンマー防止のための措置を講ずる必要がある。

3 不適切。水栓類の吐水口から流しや衛生器具水面までの空間を吐水口空間というが、水槽や流しを設置する場合は、吐水口空間を確保する必要があるが、これは「溢れ」を防止するためではなく、「排水の逆流」を防止するために必要である。

4 適切。排水再利用のための配管設備は、排水が飲料水等と混合しないように、洗面器、手洗器その他の誤飲、誤用のおそれのある器具には連結してはならない。