下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成15年 問37

【問 37】 昭和57年に設計され、建築後20年を経過したマンションの調査診断に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。ただし、当該マンションでは、給排水管の改修工事が行われていないものとする。

1 診断内容には、必ずしも耐震診断を含める必要はない。

2 診断計画を作成するための予備調査においては、調査対象マンションの状況を実地に確認するとともに、設計図書や過去の診断及び修繕の記録についても調査するのが一般的である。

3 不具合の状況、改善要望等に関する全戸アンケート調査を行うことは、より正確に現状を把握する上で有効である。

4 給排水管の老朽化の程度を診断するためには、予備調査として、抜管によるサンプル採取を行った後、内視鏡調査により管全体の肉厚を測定するのが一般的である。

【解答及び解説】

【問 37】 正解 4

1 適切。昭和56年6月1日以降に、確認通知書を受けて着工した建築物については、必ずしも耐震診断を含める必要はない。

2 適切。診断計画を作成するための予備調査においては、対象建物の状況を実地に確認するとともに、設計図書及び過去の診断や修繕等の記録等も調査する。既に何らかの異常があって診断を行う場合は、予備調査の段階で緊急な対応が必要となる場合もあり得る。

3 適切。建物の内部空間の多くが専有部分で占められているため、マンションの診断においては、予備調査の一環として全戸アンケート調査を実施ことが重要である。

4 不適切。給排水管の老朽化の程度を診断するための予備調査としては、抜管によるサンプル採取まで行うことはない。