下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成14年 問38

【問 38】 マンションの大規模修繕工事に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1 大規模修繕工事とは、工事期間が1ヵ月以上で、かつ、一戸当たりの工事費が50万円以上の工事をいう。

2 大規模修繕工事は、管理組合にとって必須の業務であるので、その実施には、必ず区分所有者及び議決権の各4分の3以上の賛成が必要である。

3 標準管理規約によれば、大規模修繕工事を円滑に進めるために、理事会の諮問機関として、大規模修繕に専門的に対応する委員会を設置することとされている。

4 鉄筋コンクリート造マンションの外壁について、延べ面積300㎡を超える大規模の修繕を行う場合には、一級建築士でなければ、その設計をしてはならない。

【解答及び解説】

【問 38】 正解 4

1 不適切。大規模修繕工事について、「工事期間が1ヵ月以上で、かつ、一戸当たりの工事費が50万円以上の工事」というような具体的な決まりはない。

2 不適切。大規模修繕工事であっても、その形状又は効用の著しい変更を伴わないものについては、集会の普通決議でよい。
*標準管理規約47条関係コメント⑥

3 不適切。理事会は、その責任と権限の範囲内において、専門委員会を設置し、特定の課題を調査又は検討させることが「できる」。「大規模修繕に専門的に対応する委員会を設置すること」とまでは規定されていない。
*標準管理規約55条1項

4 適切。鉄筋コンクリート造等の建築物で、延べ面積が300㎡を超えるものの大規模の修繕をする場合においては、一級建築士でなければ、その設計又は工事監理をしてはならない。
*建築士法3条2項