下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成13年 問45

【問 45】 マンションの大規模修繕工事の請負及び工事監理に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1 マンションの全面的な排水管取替工事は、建築基準法で定める大規模の修繕に該当しない。

2 工事が設計図書のとおりに実施されているか否かを確認する工事監理に関しては、その工事費が1億円以上のものについては、一級建築士が当たることが義務付けられている。

3 コンクリートのひび割れ長さやタイルの浮き枚数については、事前に数量を確定することが難しいので、実費清算方式を採用することがあるが、この方式は、清算後の増額高が予測できないので避けた方がよい。

4 工事完成後のアフターケアを十分に行うため、請負業者が竣工図書を提出するとともに、施工後は有償で定期点検を行うのが通例である。

【解答及び解説】

【問 45】 正解 1

1 適切。建築基準法で定める大規模の修繕とは、建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕であるが、排水管は主要構造部ではないので、マンションの全面的な排水管取替工事は、建築基準法で定める大規模の修繕に該当しない。
*建築基準法2条14号

2 不適切。一定規模の建築物の工事監理に関しては、一級建築士が当たることが義務付けられる旨の規定はあるが、工事費が一定金額以上の場合に一級建築士が当たることが義務付けられている旨の規定はない。

3 不適切。コンクリートのひび割れ長さやタイルの浮き枚数については、事前に数量を確定することが難しいので、工事が始まり数量が確定した後に清算する実費清算方式を採用する方が適切であり、避けた方がよいとはいえない。

4 不適切。工事施工後の定期点検は、アフターサービスとして無償で行われることも多く、施工後は有償で定期点検を行うのが通例であるとはいえない。