下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

マンション管理士 過去問解説 平成13年 問44

【問 44】 マンションの調査診断及び改修設計に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 鉄筋コンクリートの中性化が進むと、コンクリート強度の低下により躯体の耐久性の低下につながる。

2 コンクリートのひび割れは、漏水につながるだけでなく、コンクリートの中性化、鉄筋腐食をももたらす劣化現象であるので、注意が必要である。

3 調査診断における予備調査は、目視等簡便な方法で行い、通常は、診断機器の使用や破壊試験は行わない。

4 排水管の更新改修は専有部分内については困難であるので、エポキシ樹脂ライニング工法による更生工法があるが、現段階では主流ではない。

【解答及び解説】

【問 44】 正解 1

1 不適切。鉄筋コンクリートの中性化が進むと、コンクリートの酸性の性質が失われることにより、内部の鉄筋が錆びることにより、鉄筋コンクリートでできた躯体の耐久性は低下するが、これは鉄筋が錆びることによるものであり、コンクリートそのものの強度の低下によるものではない。

2 適切。コンクリートのひび割れは、漏水につながるだけでなく、コンクリート内に酸性雨等が浸透することによりコンクリートが中性化したり、内部の鉄筋が水に触れることになり、鉄筋腐食をもたらす。

3 適切。調査診断における予備調査は、本格的な診断に入る前に、最適の診断方法を決めるためのものであり、目視等簡便な方法で行い、通常は、診断機器の使用や破壊試験は行わない。

4 適切。排水管の撤去・取替の更新改修は専有部分内については困難であるので、配水管内の汚れを落とし、管の内面にエポキシ樹脂液を塗布するエポキシ樹脂ライニング工法による更生工法があるが、現段階では主流ではない。