下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 令和3年 問16

【問 16】 管理組合における以下の①~③の活動に関し、令和3年3月分の仕訳として最も適切なものは、次の1~4のうちどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。

(管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)

活動
① 令和2年12月1日に壁面の補修のためにA社に発注し、令和3年2月末日に完了した塗装工事の代金2,350,000円を令和3年3月15日に普通預金から支払った。

② 令和3年1月10日にB社に1,200,000円で発注した外階段の補修工事について、令和3年3月15日にB社から完了報告があり、工事代金は令和3年4月15日に普通預金から支払われる。

③ 令和3年3月1日にC社に350,000円で発注した備品である除雪機が、令和3年4月1日に納入され、納入後10日以内にその代金が支払われる契約となっている。



【解答及び解説】

【問 16】 正解 1

①について、発生主義の原則によると、令和3年2月末日に工事が完了した時点で、「修繕費 2,350,000/未払金 2,350,000」と仕訳される。そして、令和3年3月15日に普通預金から支払った段階で「未払金 2,350,000/普通預金 2,350,000」となる。
②について、令和3年3月15日に工事が完了した時点で「修繕費 1,200,000/未払金 1,200,000」となるが、支払は令和3年4月15日なので、令和3年3月分の仕訳としては、支払については何もしない。
③について、除雪機は令和3年3月1日に発注されているが、発生主義によっても、この発注段階では何もしない。そして、納入された段階で備品として計上されることになるが、納入されるのは令和3年4月1日であり、令和3年3月分の仕訳としては、何もしない。したがって、③は何らの仕訳も不要である。
以上をまとめると、以下のようになる。
未払金 2,350,000/普通預金 2,350,000
修繕費 1,200,000/未払金 1,200,000
以上より、肢1が正解となる。


【解法のポイント】これも基本的な問題です。