下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
管理業務主任者 過去問解説 令和元年 問35
【問 35】 区分所有法第71条の罰則規定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 管理組合法人において、登記に関して必要な事項の登記を怠った場合にあっては、理事は過料に処せられる。
2 議長は、集会の議事において、議事録に記載すべき事項を記載しなかった場合に、過料に処せられる。
3 監事は、集会の議事において、管理者の管理事務についての監査報告を怠った場合に、過料に処せられる。
4 管理組合法人において、規約に定めた理事の員数が欠けた場合にあって、その選任手続を怠ったときは、理事は過料に処せられる。
【解答及び解説】
【問 35】 正解 3
1 正しい。管理組合法人において、登記に関して政令に定める必要な事項の登記を怠ったときは、理事は20万円以下の過料に処せられる。
*区分所有法71条5号
2 正しい。集会の議事において、議事録を作成しなかった議長は、20万円以下の過料に処せられる。
*区分所有法71条3号
3 誤り。そもそも通常の管理組合においては、区分所有法に監事の規定はないので、設問の行為について過料に処せられる旨の規定はない。
4 正しい。管理組合法人において、理事が規約で定めた員数に欠けた場合、その選任手続を怠ったときは、理事は、20万円以下の過料に処せられる。
*区分所有法71条7号
【解法のポイント】肢3については、「管理者」という言葉が使われている以上、管理組合法人ではなく、通常の管理組合を指していることになります。そして、区分所有法においては、通常の管理組合に監事の規定はありません。もっとも、管理組合法人においても、監事が監査報告を怠った場合の罰則の規定はないので、いずれにしても「誤り」ということになります。