下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成30年 問26

【問 26】 鉄筋コンクリート造のマンションに生じる劣化現象とその推測される原因に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 コンクリートの表面に白い粉状のものが付着していたので、鉄筋に塩害が生じていると判断した。

2 コンクリート柱の表面に水平な茶色のシミが出ている亀裂が、等間隔で数本確認されたので、内部の鉄筋に錆が生じていると判断した。

3 モルタル塗り面を鋼球型テストハンマーで叩くと、高く硬い音がしたので、浮きが無いと判断した。

4 北側外部に面した壁の室内側表面の壁紙に黒いしみのようなものが見えたので、カビが生じていると判断した。

【解答及び解説】

【問 26】 正解 1

1 不適切。鉄筋に塩害が生じると鉄筋が錆びることになるが、コンクリート表面に白い粉上のものが付着するということはない。コンクリートの表面に白い粉状のものが付着するのは、エフロレッセンスであることが多い。

2 適切。内部の鉄筋に錆が生じると、その表面に錆が染み出してくるので、コンクリート柱の表面に水平な茶色のシミが出ている亀裂が、等間隔で数本現れることになる。

3 適切。テストハンマーは、外壁などを部分打診、全面打診をし、その打音により浮きの有無と程度を判断するものであり、高く硬い音がすれば、浮きがない。

4 適切。北側外部に面した壁の室内側表面の壁紙に黒いしみのようなものが見える場合は、結露などによりカビが生じている可能性が高い。


【解法のポイント】鉄筋コンクリート造の劣化現象も典型的な論点です。本問は内容的にも難解な部分はなかったので、しっかり正解して下さい。