下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成30年 問19

【問 19】 鉄筋コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 中性化とは、硬化したコンクリートが空気中の炭酸ガス(CO2)の作用によって次第にアルカリ性を失って中性に近づく現象をいう。

2 中性化の進行を遅らせるためには、モルタル塗り等の仕上げが有効である。

3 アルカリ骨材反応とは、アルカリ反応性骨材と鉄筋が長期にわたって反応し、その鉄筋が発錆し膨張することにより、コンクリートにひび割れを生じたり崩壊したりする現象をいう。

4 アルカリ骨材反応を抑制するためには、「コンクリート中のアルカリ総量の抑制」、「抑制効果のある混合セメントの使用」、「安全と認められる骨材の使用」の抑制対策のうち、いずれか一つについて確認をとらなければならない。

【解答及び解説】

【問 19】 正解 3

1 適切。コンクリートの中性化とは、硬化したコンクリートが空気中の炭酸ガス(CO2)、その他の酸性ガスあるいは塩類の作用によって次第にアルカリ性を失って中性に近づく現象をいう。

2 適切。コンクリートの中性化の進行を遅らせるには、外部からの劣化因子の侵入を遮断するため、モルタル塗り等の仕上げが有効である。

3 不適切。アルカリ骨材反応とは、骨材中のある種の鉱物と、セメントペースと中に存在する水酸化アルカリとが反応する現象をいう。このアルカリ骨材反応ではコンクリートが内部から膨張し、ひび割れが生じるのであり、鉄筋の発錆による膨張によりコンクリートにひび割れを生じさせるわけではない。

4 適切。構造物に使用するコンクリートは、アルカリ骨材反応を抑制するため、「コンクリート中のアルカリ総量の抑制」、「コンクリート中のアルカリ総量の抑制」、「安全と認められる骨材の使用」の対策の中のいずれか1つについて確認をとらなければならない。
*国土交通省、アルカリ骨材反応抑制対策


【解法のポイント】コンクリートの中性化は、最もポピュラーな出題項目の一つです。本問は、その中でも難しい部類に入るかと思いますが、頻出項目であるだけに、必ず確認しておいて下さい。