下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成28年 問23

【問 23】 「建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針」(平成18年国土交通省告示第184号)に示された建築物の耐震診断の指針(以下、本問において「本指針」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 本指針は、建築物に対するものであり、敷地に関する基準等は含まれていない。

2 構造耐力上主要な部分の地震に対する安全性の評価に用いられる指標にはIsとqがあり、Isは建築物の各階の構造耐震指標をいい、qは建築物の各階の保有水平耐力に係る指標をいう。

3 鉄筋コンクリート造のマンションでは、構造耐力上主要な部分が地震の振動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が低いと判断されるのは、Isが0.6以上の場合で、かつ、qがl.0以上の場合である。

4 国土交通大臣が本指針の一部又は全部と同等以上の効力を有すると認める方法によって耐震診断を行う場合においては、当該方法によることができる。

【解答及び解説】

【問 23】 正解 1

1 誤り。本指針は、建築物に対するものだけでなく、敷地に関する基準等も含まれている。
*指針第一 三

2 正しい。構造耐力上主要な部分の地震に対する安全性の評価に用いられる指標であるIsは、各階の構造耐震指標をいい、qは各階の保有水平耐力に係る指標をいう。

3 正しい。鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造等の建築物等については、構造耐力上主要な部分の地震に対する安全性として、Isが0.6以上の場合で、かつ、qが1.0以上の場合には、地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が低いとされている。
*指針 別表第六

4 正しい。建築物の耐震診断について、国土交通大臣がこの指針の一部又は全部と同等以上の効力を有すると認める方法によって耐震診断を行う場合においては、当該方法によることができる。
*指針 別添第一但書


【解法のポイント】この問題も、細かい感じの問題ですが、正解肢の肢1が「誤り」というのは分かりやすいと思います。敷地=地盤というのは、建築物の耐震にとって重要です。