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管理業務主任者 過去問解説 平成27年 問47

【問 47】 マンション管理業者が行う、マンション管理適正化法第73条の規定に基づく契約の成立時の書面の交付に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 マンション管理業者は、マンション管理適正化法第73条の規定により、同条第1項各号に定める事項を記載した書面を作成するときは、専任の管理業務主任者をして、当該書面に記名させなければならない。

2 マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結した場合において、当該管理組合に管理者等(マンション管理業者が当該管理組合の管理者等である場合を除く。)が置かれているときは、当該管理組合の管理者等に対して、遅滞なく、マンション管理適正化法第73条第1項各号に定める事項を記載した書面を交付すれば足り、当該管理組合を構成する区分所有者等全員に対し、当該書面を交付する義務はない。

3 マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結した場合において、自らが当該管理組合の管理者等であるときは、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、遅滞なく、マンション管理適正化法第73条第1項各号に定める事項を記載した書面を交付するとともに、当該書面を当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の見やすい場所に掲示しなければならない。

4 マンション管理業者は、新たに建設されたマンションに関し、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約であって、当該マンションの人の居住の用に供する独立部分の引渡しの日のうち最も早い日から1年までの間に契約期間が満了するものを締結した場合には、管理組合の管理者等(マンション管理業者が当該管理組合の管理者等である場合を除く。)に対し、マンション管理適正化法第73条の規定に基づく契約の成立時の書面を交付する義務はない。

【解答及び解説】

【問 47】 正解 2

1 誤り。マンション管理業者は、契約の成立時の書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名させなければならないが、「専任」の管理業務主任者に記名をさせることまでは要求されていない。
*マンション管理適正化法73条2項

2 正しい。マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、当該管理組合の管理者等に対し、遅滞なく、契約の成立時の書面を交付しなければならない。当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対して交付する義務が生じるのは、当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等である場合又は当該管理組合に管理者等が置かれていない場合である。
*マンション管理適正化法73条1項

3 誤り。マンション管理業者は、自らが当該管理組合の管理者等であるときは、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、遅滞なく、契約の成立時の書面を交付するという前半部分は正しいが、当該書面を当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の見やすい場所に掲示することは必要ではない。
*マンション管理適正化法73条1項

4 誤り。マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、契約の成立時の書面を交付しなければならない。当該マンションの人の居住の用に供する独立部分の引渡しの日のうち最も早い日から1年までの間に契約期間が満了するものを締結した場合に義務が免除されるのは、重要事項の説明である。
*マンション管理適正化法73条1項


【解法のポイント】この問題は、文章が長くなっているという点は大変ですが、内容的には基本的なものです。