下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成25年 問12

【問 12】 ある管理業者が実施している管理事務(マンション管理適正化法第2条第6号に規定するものをいう。以下同じ。)の報告等に関する次の記述のうち、マンション標準管理委託契約書の定めによれば、適切なものはいくつあるか。

ア 管理業者は、管理組合の事業年度終了後、契約で定めた期限内に、管理組合に対して、当該年度における管理事務の処理状況及び管理組合の会計の収支の結果を記載した書面を交付し、管理業務主任者以外の者によって報告を行わせている。

イ 管理業者は、毎月末日までに、管理組合に対し、前月における管理組合の会計の収支状況に関する書面を交付し、管理業務主任者以外の者によって報告を行わせている。

ウ 管理業者は、管理組合から請求があるときは、管理組合の会計の収支状況について管理業務主任者以外の者によって報告を行わせている。

エ 管理組合から管理組合の会計の収支状況に関する報告について請求があった場合には、管理業者は、管理組合の会計の収支に係る関係書類の提示を管理業務主任者以外の者によって行わせている。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

【解答及び解説】

【問 12】 正解 3

ア 不適切。管理業者は、甲の事業年度終了後○月以内に、管理組合に対し、当該年度における管理事務の処理状況及び管理組合の会計の収支の結果を記載した書面を交付し、管理業務主任者をして、報告をさせなければならない。管理業務主任者「以外」の者の報告では不適切である。
*標準管理委託契約書10条1項

イ 適切。管理業者は、毎月末日までに、管理組合に対し、前月における管理組合の会計の収支状況に関する書面を交付しなければならない。これは管理業務主任者が行うことは要求されていない。
*標準管理委託契約書10条2項

ウ 適切。管理業者は、管理組合から請求があるときは、管理事務の処理状況及び甲の会計の収支状況について報告を行わなければならない。これは管理業務主任者が行うことは要求されていない。
*標準管理委託契約書10条3項

エ 適切。管理事務の処理状況及び甲の会計の収支状況について管理組合から請求があるときは、管理組合は、管理業者に対し、管理事務の処理状況及び甲の会計の収支に係る関係書類の提示を求めることができる。この提示は管理業務主任者が行うことは要求されていない。
*標準管理委託契約書10条4項

以上より、適切なものは、イ、ウ、エの3つであり、肢3が正解となる。


【解法のポイント】この問題も、基本的なものです。標準管理委託契約書では、管理業務主任者が行うものと、管理業務主任者が行う必要がないものがありますので、学習の際は気を付けて下さい。