管理業務主任者 過去問解説 平成23年 問41

【問　41】　Ａ社（以下本問において「Ａ」という。）が、新築の分譲マンションを買主Ｂ（以下本問において「Ｂ」という。）に売却した場合に、Ａが負う民法上の「契約不適合責任」とＢに対して行う「アフターサービス」を比較した次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

１　契約不適合責任の内容として、民法上ＢはＡに対し瑕疵の補修の請求をすることができないという点で、アフターサービスと異なる。

２　契約不適合責任は、アフターサービスと異なり、民法上の法定の責任としてＡがＢに対して負うものである。

３　契約不適合責任を負うには、民法上、売主と買主との特約がなければ買主が契約不適合を知った時から１年以内に通知しなければならないが、アフターサービスは、売主と買主との間で約定された期間である。

４　契約不適合責任の内容として、ＢはＡに対し損害賠償請求をすることができるが、アフターサービスの内容として瑕疵又は欠陥の補修のみが定められているときは、損害賠償請求はできない。

【問　41】　正解　１

１　不適切。民法上、契約不適合責任の内容として修補請求が認められている。

２　適切。アフターサービスは契約上の責任であるが、民法上の契約不適合責任は、法定の責任である。

３　適切。契約不適合責任を負うには、買主が契約不適合を知った時から１年以内に通知しなければならないが、アフターサービスは、契約上の責任であるから、ＡとＢとの間で約定された期間となる。

４　適切。契約不適合責任の内容として、民法は追完請求、代金減額請求、解除又は損害賠償請求であるが、アフターサービスは契約上の責任であり、その内容として瑕疵又は欠陥の補修のみが定められているときは、損害賠償請求はできない。