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管理業務主任者 過去問解説 平成22年 問34

【問 34】 マンション標準管理規約に即した管理規約を定めているあるマンションの総会の決議に関する委任又は委任状の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 氏名欄に署名はあるが、押印がなかったので、有効な委任状として取り扱わなかった。

2 委任状の提出がなかったが、組合員からの電話で理事長に委任する旨の連絡をもらったので、理事長の賛否に従い、賛成票として数えた。

3 欠席通知と理事長に委任する旨の委任状をあらかじめ提出していた組合員が出席したので、理事長の賛否ではなく、出席時の当該組合員の賛否に従った。

4 委任状に「出席者の多数意見に従います。」と記載されていたので、出席者の賛否を問い、賛成多数であったので、賛成票として数えた。

【解答及び解説】

【問 34】 正解 3

1 不適切。標準管理規約では、組合員又は代理人は、代理権を証する「書面」を理事長に提出しなければならないとされており、押印が必要だという旨の規定はなく、押印のない委任状も有効な委任状として取り扱わなければならない。
*標準管理規約46条6項

2 不適切。組合員又は代理人は、代理権を証する「書面」を理事長に提出しなければならないとされており、電話での委任は認められていない。
*標準管理規約46条6項

3 適切。委任状というのは、本人が総会に出席できない場合のものであり、本人が出席した場合には、出席時の賛否に従うというのは適切である。
*標準管理規約46条6項

4 最も適切とはいえない。委任状による場合は賛否の意思決定を「代理人に委ねる」というものであるから、「出席者の多数意見に従います。」という記載がある委任状でも、代理人にその賛否を問うべきであり、代理人がその判断で出席者の多数意見と同じに投票するのはかまわないが、「出席者の多数意見に従います。」との記載のある委任状を、一律出席者の賛否とに同じに数えるのは適切とはいえない。
*標準管理規約46条6項