下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。
管理業務主任者 過去問解説 平成22年 問26
【問 26】 1階がピロティ形式となっている5階建鉄筋コンクリート造マンションの耐震補強方法として、最も適切なものはどれか。
1 1階ピロティ部分の柱に炭素繊維シートを巻きつける。
2 2階から4階の外壁部分に鉄骨製のブレースを取り付ける。
3 1階のピロティ部分開口部に軽量コンクリートブロックを積み上げる。
4 5階の構造体部分に制振ダンパーを設置する。
【解答及び解説】
【問 26】 正解 1
1 適切。ピロティ形式の建物は、壁がないので耐震性に問題があるので、1階ピロティ部分の柱に炭素繊維シートを巻きつけることは、耐震補強方法として適切である。
2 不適切。ブレースは、鉄骨などで作られた斜めの補強材であり、ブレースを入れることで、地震・風などの横からの力に対してブレースの引張力により建物が変形するのを防ぐことができるが、ピロティ形式の建物の場合、1階部分が壁がないために耐震性に問題があるので、2階から4階の外壁部分に鉄骨製のブレースを取り付けることは適切とはいえない。
3 不適切。ピロティ形式の建物は、1階部分に柱や梁と一体化した耐震壁がないために、耐震性に問題があるので、単にピロティ部分開口部に軽量コンクリートブロックを積み上げるだけで、それが柱や梁と一体となっているものでなければ、耐震補強方法としては不適切である。
4 不適切。ピロティ形式の建物の場合、1階部分が壁がないために耐震性に問題があるので、5階の構造体部分に制振ダンパーを設置しても、耐震補強方法としては適切とはいえない。