下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成22年 問20

【問 20】 飲料用水槽の耐震及び地震対策に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 耐震クラスは、一般にS、A、Bに分けられるが、マンションでは、最も性能の低いクラスSが標準として採用されている。

2 一般的な耐震設計法(局部震度法)で使用される標準設計震度は、地震力が直接作用する1階及び地階で最も大きいものとなっている。

3 平成7年の阪神・淡路大震災後に行われた水槽の耐震設計基準見直しにより、スロッシング(水槽に周期的な振動が加わった際に生じる水面が大きくうねる現象)対策を施すこととなった。

4 受水槽の出口側給水口端に緊急遮断弁を設けることはできるが、直接水を採取できる弁(水栓)を設けることは適切でない。

【解答及び解説】

【問 20】 正解 3

1 不適切。飲料用水槽の耐震クラスは、一般にS、A、Bに分けられるという点は正しいが、この中で最も性能が低いのは、耐震クラスBであり、通常、マンションにおいては「耐震クラスA以上」を求められる。
*建築設備耐震設計・施工指針

2 不適切。地震では、上層階での影響が大きくなるので、標準設計震度は、地震力が直接作用する1階及び地階より、上層階で最も大きいものとなっている。

3 適切。平成7年の阪神・淡路大震災のときに、スロッシング(水槽に周期的な振動が加わった際に生じる水面が大きくうねる現象)により強力な水圧が発生し、水槽が破壊されたことなどから、スロッシング対策を施すこととなった。

4 不適切。受水槽の出口側給水口端に緊急遮断弁を設けることはでき、また直接水を採取できる弁(水栓)を設けることは適切である。