下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成21年 問46

【問 46】 マンションの管理の適正化に関する指針(平成13年国土交通省告示第1288号)に関する次のアからエまでの記述のうち、適切なものはいくつあるか。

ア マンションが団地を構成する場合には、棟ごとに管理組合が組織されるため、各棟固有の事情を最優先に管理組合の運営をすることが重要であるが、必要に応じて、他棟との連携をとることが望ましい。

イ 管理組合がその機能を発揮するためには、その経済的基盤が確立されていることが重要である。このため、管理費及び特別修繕費等について必要な費用を徴収するとともに、これらの費目を明確に区分して経理を行い、適正に管理する必要がある。

ウ 専有部分と共用部分の区分、専用使用部分と共用部分の管理及び駐車場の使用等に関してトラブルが生じることが多いことから、共用部分の範囲を明確にする一方で、トラブル解決のため管理費用の支出は柔軟に行うことが重要である。

エ 集会は、管理組合の最高意思決定機関であるが、マンションの管理は、専門的な知識を必要とすることが多いため、マンション管理業者は、管理の主体者として、事前に必要な資料を整備するなど、常に管理組合をリードし、集会において適切な判断が行われるよう配慮する必要がある。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

【解答及び解説】

【問 46】 正解 1

ア 不適切。マンションが団地を構成する場合には、各棟固有の事情を踏まえながら、全棟の連携をとって、「全体としての適切な管理」がなされるように配慮することが重要である。各棟固有の事情を最優先に管理組合の運営をすることが重要であるとはされていない。
*マンション管理適正化指針二8

イ 適切。管理組合がその機能を発揮するためには、その経済的基盤が確立されていることが重要である。このため、管理費及び特別修繕費等について必要な費用を徴収するとともに、これらの費目を明確に区分して経理を行い、適正に管理する必要がある。
*マンション管理適正化指針二4

ウ 不適切。専有部分と共用部分の区分、専用使用部分と共用部分の管理及び駐車場の使用等に関してトラブルが生じることが多いことから、適正な利用と公平な負担が確保されるよう、各部分の範囲及びこれに対するマンションの区分所有者等の負担を明確に定めておくことが望ましい。トラブル解決のため管理費用の支出は柔軟に行うことが重要であるとはされていない。
*マンション管理適正化指針二3

エ 不適切。集会は、管理組合の最高意思決定機関である。したがって、管理組合の「管理者等」は、その意思決定にあたっては、事前に必要な資料を整備し、集会において適切な判断が行われるよう配慮する必要がある。マンション管理業者にこのような内容が要求されているわけではない。
*マンション管理適正化指針二1

以上より、適切なものは、イの一つだけであり、正解は肢1となる。