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管理業務主任者 過去問解説 平成21年 問43

【問 43】 不動産登記法(平成16年法律第123号)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 区分建物の所有権の保存登記は、表題部所有者から所有権を取得した者も申請することができる。

2 登記記録の表題部には、表示に関する事項が記録され、土地建物いずれにおいても、当該不動産の評価額も記録される。

3 仮登記がなされた場合、その後に仮登記権利者以外の者に対する所有権移転の本登記をすることはできない。

4 所有権に関するものであっても、所有権の仮登記、所有権の買戻権の登記は、登記記録の乙区欄に記録される。

【解答及び解説】

【問 43】 正解 1

1 正しい。所有権の保存登記は、通常は不動産の買主のような表題部所有者から所有権を取得した者は申請することができない。しかし、区分建物については、表題部所有者から所有権を取得した買主も申請することができる。
*不動産登記法74条2項

2 誤り。登記記録の表題部は、不動産の表示に関する事項が記録されるという点は正しいが、表示に関する事項というのは、不動産の物理的な状況のことをいうので、不動産の評価額のようなことは記録されない。
*不動産登記法34条、44条

3 誤り。仮登記がなされた場合であっても、仮登記権利者以外の者に対して所有権移転の本登記をすることはできる。ただ、仮登記に基づいて本登記がなされると、そのような所有権移転の本登記も、仮登記に基づいて本登記をした者に対抗できなくなる。
*不動産登記法106条

4 誤り。登記記録の甲区には所有権に関する登記の登記事項を記録し、乙区には所有権以外の権利に関する登記の登記事項を記録するものとされている。したがって、所有権の仮登記、所有権の買戻権の登記は、所有権に関する事項であり、甲区欄に記録される。
*不動産登記規則4条4項