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管理業務主任者 過去問解説 平成21年 問18

【問 18】 防水工法の特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 「アスファルト防水熱工法」は、歴史があり、「改質アスファルトシート防水工法(トーチ工法)」に比べ、施工現場周辺の環境に及ぼす影響が少ない。

2 「改質アスファルトシート防水工法(トーチ工法)」は、「アスファルト防水熱工法」に比べ、防水層の性能が施工時の気温に左右されにくい。

3 「塩化ビニル系樹脂シート防水工法」では保護材不要で、軽歩行ができる施工も一般化しているが、「合成ゴム系シート防水工法」では厚塗り塗装材を保護層とすることにより、軽歩行も可能となる。

4 「ウレタン系塗膜防水工法」は、突出物の多い屋上の改修工事の際に、施工が容易なため採用されることが多い。

【解答及び解説】

【問 18】 正解 1

1 不適切。「アスファルト防水熱工法」は、歴史があるという点は正しいが、アスファルト防水熱工法は、アスファルトを溶融するため、改質アスファルトシート防水工法(トーチ工法)に比べ、臭気や煙により施工現場周辺の環境に及ぼす影響が大きい。

2 適切。アスファルト防水熱工法は、施工時の気温により性能が左右されるが、改質アスファルトシート防水工法(トーチ工法)は、アスファルトにポリマーが添加されており、防水層の性能が施工時の気温に左右されにくい。

3 適切。塩化ビニル系樹脂シート防水工法は、塩化ビニル樹脂系のシート状の材料1枚で構成された防水層で、保護材不要で、軽歩行ができる施工も一般化している。合成ゴム系シート防水工法は、合成ゴム系のシート状の材料1枚で構成された防水層で、防水層としての厚みが薄いため、厚塗り塗装材を保護層とすることにより、軽歩行が可能となる。

4 適切。ウレタン系塗膜防水工法は、塗料状のウレタンゴムを屋上やベランダなどに刷毛、金ゴテ、ゴムべら、吹付機械などで塗って防水層を形成する工法なので、突出物の多い屋上の改修工事の際に、施工が容易なため採用されることが多い。