下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成20年 問4

【動画解説】法律 辻説法

【問 4】 マンションの一住戸には、A・B夫婦と、その子C及びAの母Dが居住しており、同住戸は、AとCの2人の共有である場合、AとCの死亡に伴う同住戸の相続に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、A、Cの死亡時には、両者のうちで生存していた者を除くと、B、D以外の親族はいないものとする。

1 Aの死亡後にCが死亡した場合には、その住戸は、BとDが相続する。

2 Cの死亡後にAが死亡した場合には、その住戸は、Bのみが相続する。

3 AとCがガス漏れ事故により同時に死亡した場合には、その住戸は、BとDが相続する。

4 Aが病死した日にCは海外で事故死したが、AとCの死亡の前後が明らかでない場合には、その住戸は、Bのみが相続する。

【解答及び解説】

【問 4】 正解 3

1 誤り。Aが死亡すると、マンションの共有持分はB及びCが相続する。そして、Cが死亡することにより、Cの共有持分は、他に親族はいないので、直系尊属が相続することになるが、直系尊属間では、親等の異なる者がいる場合には、その近い者が相続することになるので、直系尊属(B及びD)のうち、Bが相続することになる。
*民法889条1項1号

2 誤り。被相続人に子供がいない場合は、配偶者及び直系尊属が相続することになるので、B及びDが相続することになる。
*民法889条1項1号

3 正しい。AとCが同時に死亡した場合には、相互に相続は起きないので、配偶者及び直系尊属が相続することになり、B及びDが相続することになる。
*民法889条1項1号

4 誤り。数人の者が死亡した場合において、その死亡の前後が明らかでないときは、これらの者は、同時に死亡したものと推定される。したがって、配偶者及び直系尊属が相続することになり、B及びDが相続することになる。
*民法32条の2