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管理業務主任者 過去問解説 平成19年 問13

【問 13】管理組合会計の処理方法の一つである企業会計原則に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 企業会計原則の一般原則である正規の簿記の原則は、整然、明瞭な会計帳簿を作成することを要求しており、必ずしも複式簿記によることを要求してないが、管理組合の会計においては、複式簿記による会計帳簿を作成することが好ましく、また、適している。

2 企業会計原則の一般原則である明瞭性の原則は、財務諸表が明瞭に表示されており、利害関係者に財務諸表に関する判断を誤らせないよう要求したものである。

3 企業会計原則の一般原則である単一性の原則は、財務諸表の形式は各種利害関係者への報告目的によって異なることを容認しているが、一つの正確な会計帳簿から作成されたものでなければならず、いわゆる二重帳簿を禁止しているものである。

4 企業会計原則の一般原則である継続性の原則は、財務諸表の複数年度にわたる期間比較を可能とさせるため、会計処理の原則や手続を厳格に継続して適用することを要求しており、いかなる場合でも変更を認めていない。

【解答及び解説】

【問 13】 正解 4

1 適切。企業会計原則の一般原則として、正規の簿記の原則があり、それによると一定の要件を備えた正確な会計帳簿を作成することが要求されている。これは、必ずしも複式簿記によることを要求してないが、管理組合の会計において、複式簿記による会計帳簿を作成することが望ましい。

2 適切。企業会計原則の一般原則として、明瞭性の原則があり、それによると財政を報告する場合、利害関係者が企業の実際を正確に把握することができるように、明瞭な財務諸表を作成すべきことを要求している。

3 適切。企業会計原則の一般原則として、単一性の原則があり、それによると財務諸表の利用目的に応じて、異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合でも、信頼しうる会計記録に基づいて作成し、その報告内容は実質的に単一でなければならないことを要求しており、いわゆる二重帳簿を禁止している。

4 不適切。企業会計原則の一般原則として、継続性の原則があり、それによると企業の利益操作を排除するため、企業会計はその処理原則及び手続を毎期継続して適用し、「みだりに」これを変更してはならないとされているが、いかなる場合でも変更を認めていないわけではない。