下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成17年 問27

【問 27】 大規模修繕工事の実施に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 工事監理とは、設計者自らが設計内容と工事内容が適合しているか否かを確認する行為をいい、他の者がこれを行うことはできない。

2 実費清算方式とは、工事完了後に予定額と実際に要した額の差額を清算する方式である。

3 仮設費用は、工事費の見積りに含めないことが多い。

4 責任施工とは、設計から施工までを一社で請け負って実施することをいう。

【解答及び解説】

【問 27】 解答 2又は4

1 不適切。工事監理とは、設計内容と工事内容が適合しているか否かを確認する行為であり、設計者自らが行う必要はなく、他の者が行うことができる。

2 適切。実費清算方式とは、設計段階では施工すべき数量が確定できない工事項目について、設計時点で、調査や経験に基づいて仮定した数量(指定数量)で業者見積を行い、その数量で契約し(単価は決定)、工事が始まり実施数量が確定した後清算する方式をいう。

3 不適切。外壁面工事のための枠組み足場、養生ネットのような仮設費用も工事費の見積もりに含める。

4 適切又は不適切。責任施工が、責任施工方式を指すとすると、施工会社数社に呼びかけ、修繕設計や工事費見積を依頼し、そのうちから一社を選んでその会社に工事を請け負わせる方式である。この場合、設計から施工までを一社で請け負って実施することになるので、設問は「適切」ということになる。しかし、責任施工とは、一般の瑕疵保証期間を超えた一定の年限までに発生する欠陥は、責任をもって補修するという、防水工事などで採用される契約慣行のことをいうこともあるので、この意味であれば設問は「不適切」ということになる。


【解法のポイント】本問は、当初は正解は肢2とされていたが、後に肢4も正解に含められた。肢4の用語の使い方は意味が分かりにくいので、あまり気にする必要はないかと思います。