下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成17年 問5

【問 5】 マンションを区分所有しているAが死亡した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているのはどれか。

1 Aの相続人が数人あるときには、Aの有していた当該住戸に係る区分所有権等の権利は、遺産分割がなされるまでは、これらの相続人の共有に属する。

2 Aが死亡する前にAが当該住戸をBに賃貸していた場合には、Aの相続人は、Aの死亡後はいつでもBに対し賃貸借契約を解約することができる。

3 Aが死亡したことにより、Aの管理組合に対する管理費等の債務は相続人に承継される。

4 Aは、Aの有していた当該住戸に係る区分所有権等の権利を、遺留分に関する規定に違反しない限りで、相続人以外の第三者に対して遺贈することができる。

【解答及び解説】

【問 5】 解答 2

1 正しい。相続人が数人あるときは、遺産分割がなされるまでは、相続財産は、その共有に属する。
*民法898条

2 誤り。Aが死亡すれば、Aの相続人は賃貸人の地位をそのまま相続するので、いつでも解約できるということはない。
*民法896条

3 正しい。相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継するので、管理費などの債務も相続人に承継される。
*民法896条

4 正しい。遺言者は、遺留分に関する規定に反しない限りで、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。
*民法964条