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管理業務主任者 過去問解説 平成16年 問3

【問 3】 契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

1 私人間の契約は、民法で定める13種類の契約に限って認められ、それ以外の契約は無効である。

2 民法で定める13種類の契約は、いずれも諾成契約であり、要物契約とされているものはない。

3 贈与は、贈与者と受贈者の合意のみで成立する諾成契約である。

4 使用貸借における物の借主は、その物と種類、品等及び数量の同じ物を返還する義務を負う。

【解答及び解説】

【問 3】 正解 3

1 不適切。民法で定めている13種類の契約は、典型的に認められる契約であり、それ以外の内容の契約も契約自由の原則に基づき認めることができる。

2 不適切。民法で定める13種類の契約の中にも、消費貸借契約のように要物契約とされているものもある。

3 適切。贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、「相手方が受諾をすることによって」、その効力を生ずる。「相手方の受諾」によって効力を生ずるので諾成契約である。
*民法549条

4 不適切。使用貸借は、借りた「その物」を返還する必要がある。「種類、品質及び数量の同じ物」を返還する必要があるのは消費貸借である。
*民法593条