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管理業務主任者 過去問解説 平成15年 問8

【問 8】 マンション標準管理委託契約書における契約の解除等の定めに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 マンション標準管理委託契約書では、管理会社が管理組合の債務不履行を理由に管理委託契約を解除する場合には、あらかじめ履行の催告をする必要があるが、管理組合が管理会社の債務不履行を理由に管理委託契約を解除する場合には、催告をする必要はないものとしている。

2 マンション標準管理委託契約書では、管理委託契約の更新について申出があった場合において、その契約の有効期間が満了する日までに更新に関する協議が調う見込みがないときは、管理組合及び管理会社は、その契約と同一の条件で暫定契約を締結することができるものとしている。

3 マンション標準管理委託契約書では、管理会社が銀行の取引を停止されたときは、管理組合は、管理会社に対し、書面により解約の申入れを行うことにより、管理委託契約を解約の申入れの日から3月経過後に終了させることができるものとしている。

4 マンション標準管理委託契約書では、「本契約の有効期間は、○○年○月○日から○○年○月○日までとする」と定め、その上で、期間満了前までに両者から管理委託契約の更新の申出がない場合には、自動更新されるものとしている。

【解答及び解説】

【問 8】 正解 2

1 不適切。管理会社だけでなく、管理組合が債務不履行を理由に管理委託契約を解除するにも、相当の期間を定めてその履行を催告し、相手方が当該期間内に、その義務を履行しないことが必要である。
*標準管理委託契約書20条1項

2 適切。管理委託契約の更新について申出があった場合において、その有効期間が満了する日までに更新に関する協議が調う見込みがないときは、管理会社及び管理組合は、本契約と同一の条件で、期間を定めて暫定契約を締結することができる。
*標準管理委託契約書23条2項

3 不適切。管理組合は、管理会社が銀行の取引を停止されたときは、本契約を解除することができる。このときは、管理委託契約は直ちに終了する。3月前に書面で解約の申入れをすることにより管理委託契約を終了させるのは、銀行取引の停止のような事情のない場合である。
*標準管理委託契約書20条2項1号

4 不適切。管理委託契約の有効期間を、「○○年○月○日から○○年○月○日までとする」と定めているという点は正しいが、自動更新は認められていない。
*標準管理委託契約書22条