下記の問題及び解説は、必ずしも現時点における法改正及びデータを反映したものではない場合があります。

管理業務主任者 過去問解説 平成15年 問1

【問 1】 請負契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 請負契約は、注文者と請負人との間の信頼関係を基礎としているから、請負人は、特約がない限り、自ら仕事を完成させなければならない。

2 注文者は、特約がない限り、請負人に対し、仕事に着手した時に報酬を支払わなければならない。

3 注文者は、請負人が仕事を完成する前であれば、いつでも損害を賠償して契約を解除することができる。

4 注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、破産管財人は契約を解除することができるが、請負人は契約を解除することができない。

【解答及び解説】

【問 1】 正解 3

1 誤り。請負契約は、「仕事の完成」を目的としているので、請負人は自ら仕事を完成させる必要はなく、下請負人を使って仕事を完成させればよい。
*民法632条

2 誤り。請負契約においては、仕事の完成が先履行となり、報酬は後払いとなる。
*民法633条

3 正しい。請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる。
*民法641条

4 誤り。注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、「請負人」又は破産管財人は、契約の解除をすることができる。
*民法642条