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管理業務主任者 過去問解説 平成14年 問4

【問 4】 債務不履行に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 債務不履行を理由とする損害賠償請求が認められるためには、債務不履行について債務者に帰責事由があることが必要である。

2 債務不履行を理由とする損害賠償請求において、当事者はあらかじめ損害賠償の額を定めておくことはできない。

3 債務不履行を理由に契約を解除した場合において、債権者は併せて損害賠償請求をすることができる。

4 債務不履行を理由とする損害賠償請求において、特別事情によって生じた損害についても当事者が予見可能なものについては賠償請求をすることができる。

【解答及び解説】

【問 4】 正解 2

1 正しい。債務不履行には、債務者に帰責事由(債務者の故意・過失)があることが必要である。
*民法415条1項

2 誤り。当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。後日、債務不履行の損害賠償請求の際に、その額について争うことを避けるためである。
*民法420条1項

3 正しい。解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。したがって、契約を解除した場合でも、債権者に損害があれば、債権者は併せて損害賠償請求をすることができる。
*民法545条4項

4 正しい。債務不履行に対する損害賠償請求は、普通これによって通常生ずべき損害の賠償になるが、特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見すべきであったときは、債権者は、その賠償を請求することができる。
*民法416条2項