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管理業務主任者 過去問解説 平成14年 問2

【問 2】 契約上の金銭債権の消滅時効に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 契約上の金銭債権についての時効期間が経過したときに、当該債権は、時効の利益を受ける者の時効の援用があってはじめて消滅する。

2 契約上の金銭債権についての消滅時効の起算日は、契約の締結日であり、当該債権の弁済日ではない。

3 契約上の金銭債権について、債務者が、債権者から金銭の支払いの催告を受け、支払う旨の返答をしただけでは消滅時効は更新されない。

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【解答及び解説】

【問 2】 正解 1

1 正しい。時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。したがって、当事者の援用があって初めて債権は消滅する。
*民法145条

2 誤り。消滅時効は、「債権者が権利を行使することができることを知った時」又は「権利を行使することができる時」から進行する。そして、債権者が「権利を行使することができる時」のは、弁済日であって、契約の締結日ではない。
*民法166条1項

3 誤り。催告があったときは、その時から6ヶ月を経過するまでの間は、時効は、完成しない(150条1項)。しかし、本肢では債務者は「支払う」旨の債務の「承認」をしており、かつ、「承認」は特に裁判上行う必要はなく権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。
*民法152条1項

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