都市計画法54条(許可の基準)

【解説】

1.都市計画施設等の区域内における建築許可の基準

都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければいけません(第53条参照)。

この都道府県知事が許可をする際の基準を定めのが本条です。

これについては、第3号が第53条1項1号との関係で理解しにくいと思います。

第3号が第53条1項1号は「政令で定める軽易な行為」は、許可が不要だとしています。

そして、この「政令で定める軽易な行為」というのは、具体的には「階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造の建築物の改築又は移転」とされています(都市計画法施行令37条)。

そして、本条では「階数が2以下で、かつ、地階を有しない建築物で、主要構造部が木造、鉄骨造、コンクリートブロツク造その他これらに類する構造で、容易に移転し、又は除却することができるもの」には「許可をしなければならない」とされています。

この「許可をしなければならない」というのは、間違いやすいんですが、「許可が不要」というのとは異なります。

「許可をしなければならない」というのは、「許可は必要」だが、一定の要件を満たしている場合は、「許可をしなければならない」という意味です。

ところで、ここでちょっとややこしいのは、許可不要の場合の「階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造の建築物の改築又は移転」と、許可は必要ではあるが許可の基準を満たす「階数が2以下で、かつ、地階を有しない建築物で、主要構造部が木造、鉄骨造、コンクリートブロツク造その他これらに類する構造で、容易に移転し、又は除却することができるもの」というのが非常に似ている点です。

許可の基準の方は、木造だけでなく「鉄骨造、コンクリートブロツク造その他これらに類する構造」というのが出てきますので、この点は異なりますが、木造の建築物については、「階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造の建築物」というのは、許可不要の場合と、許可の基準の場合とで完全に重なります。

この違いについては、許可不要の場合は、「改築又は移転」については、許可が不要ですが、「新築や増築」については、許可が必要です。

そこが違います。

つまり、「階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造の建築物」の「改築又は移転」については、許可が不要です。しかし、「新築や増築」には許可が必要なので、「階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造の建築物」の「新築や増築」について許可申請をしたときには、それが「容易に移転し、又は除却」できるものならば、許可は必要だけれども、「許可しなければならない」ということになるわけです。