都市計画法52条の2(建築等の制限)

【解説】

1.都市計画事業関係区域における建築等の制限

ここからは、市街地開発事業→都市計画事業という話になります。

市街地開発事業についてですが、上図を見て下さい。

都市計画の内容というのは、11種類ありましたが、この都市計画はその性質によって大きく3つに分けることができます。

⑪の地区計画は、地域の特性に応じたきめ細かな街づくりをする都市計画で、これはちょっと特別です。

残りの都市計画については、2つに大別できます。都市計画の多くは①~⑦のように「土地の利用」に関する都市計画です。これは、たとえば、ある地域を第一種低層住居専用地域というふうに指定しますと、高い建物や商業施設が建てられなくなるので、長い時間をかけておのずと閑静な住宅街ができ上がることになります。

このように都市計画というのは、土地の利用の仕方を定めることによって、一定の街づくりができるというものです。

ただ、このような消極的な方法だけですべての都市計画がうまくいくかというとそうではありません。都市計画の中には、道路や公園、上下水道などを整備するというような、積極的に物件づくりを行って良好な市街地を整備していくような都市計画も必要です。

そのような都市計画が⑧~⑩の都市計画です。⑧の都市施設(具体的な都市計画の決定がなされると「都市計画施設」と呼びました。)は、道路とか公園のことですから分かるでしょう。

ただ、次の「市街地開発事業」「市街地開発事業等予定区域」というのはちょっと説明がいるでしょう。市街地開発事業というのは、市街地を開発していくということですが、都市施設が市街地を線的、点的に整備していくのに対し、市街地開発事業は、一定のエリアを区切って、そのエリア内で公共施設の整備と宅地の開発を総合的な計画に基づいて一体的に行います。このように公共施設の整備というのも含まれていますので、道路や公園の整備等の積極的な物件づくりが必要となってきます。

そして、市街地開発事業というのは大規模になる場合もあるので場所の確保が必要になる場合もあります。市街地開発事業を行うということになると、その地域が開発されるわけですから、地価の高騰を期待して、その土地を買い占めたりする人も出てくるので、場所の確保が必要になるわけです。そこで、市街地開発事業等予定区域ということで、土地の確保を行います。ただ、市街地開発事業でも大規模にならない場合など、この市街地開発事業等予定区域を定めない場合もあります。

そして、先ほど書きましたように、市街地開発事業は公共施設の整備も行いますので、工事が必要になってきます。この工事のことを都市計画事業といいます。

このように、積極的な物件づくりを行う都市計画については、多いときで「市街地開発事業等予定区域」→「市街地開発事業又は都市計画施設」→「都市計画事業」という3段階を経ることになります。

そして、このそれぞれの3段階で、これらの都市計画を行うために建築制限等がなされます。

2.市街地開発事業等予定区域の区域内における建築等の規制

市街地開発事業というのは、場合によって大規模になります。したがって、大規模な市街地開発事業が行われるということになりますと、時間がかかるとともに、地価の上昇を期待して土地を買い占めたりする人が現れる可能性があります。

そこで、市街地開発事業の前の段階として、その場所を確保するためにこの市街地開発事業等予定区域というのを定める場合があります。

この市街地開発事業等予定区域については、建築の制限が問題になります。

この市街地開発事業等予定区域内においては、「土地の形質の変更」「建築物の建築」「工作物の建設」の3つが規制の対象となるというのを、まず覚えておいて下さい。

これらの行為を行うときには、「都道府県知事の許可」が必要です。

ここの「市街地開発事業等予定区域」→「市街地開発事業又は都市計画施設」→「都市計画事業」という3段階の規制では、いずれも「都道府県知事の許可」ですので、覚えやすいと思います。ここで「施行者の許可」などと出題されたら「誤り」になるわけです。

例外の許可不要というのも覚えておいて欲しいんですが、これは難しくないと思います。

① 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
② 非常災害のため必要な応急措置として行なう行為
③ 都市計画事業の施行として行なう行為又はこれに準ずる行為として政令で定める行為

最終的には都市計画事業を行うわけですから、③も理解しやすいと思います。