宅地造成等規制法16条(宅地の保全等)

【解説】

1.宅地の保全(第1項)

第1項は、宅地造成工事規制区域内の宅地の所有者等に対して宅地保全の努力義務を定めた規定です。

ここは、まず「所有者、管理者又は占有者」というのがポイントです。ここには「造成主」は含まれていません。これは工事の後も、宅地を安全な状態にして下さい、という規定だからです。

次のポイントは、「宅地造成工事規制区域の指定前に行われたものを含む。」という点です。

「宅地を常時安全な状態に維持」する義務ですから、宅地造成工事規制区域に指定されたということは、崖崩れ等のおそれがあるからです。したがって、そのような土地は、宅地造成工事規制区域の指定前に工事されたものでも、災害の危険を避けるようにするのは当然だからです。

2.勧告(第2項)

本項は、第1項で宅地の所有者等に宅地保全の努力義務を一般的に課した上で、都道府県知事に宅地の所有者等に一定の措置を取ることを勧告できることを定めた規定です。

本項は、「所有者、管理者、占有者、造成主又は工事施行者」というのを確認しておいて下さい。ここには「造成主」と「工事施行者」が入ってきます。擁壁等の設置等の措置を義務付けるものだからです。

そして、ここでも「宅地造成工事規制区域の指定前に行われたものを含む。」という点を確認しておいて下さい。