借地借家法17条(借地条件の変更及び増改築の許可)

【解説】

1.借地条件の変更(第1項)

借地条件というのは、たとえば土地を貸す際に、建物を建ててもいいが、木造の建物以外は建ててはいけない、というような条件を指します。このような条件は、別に悪いというわけではありません。そのような条件自体は有効です。

ただ、借地権は長いので、借地権の設定当初とは事情が変わってくることがあります。たとえば、その地域が防火地域に指定されたので、木造の建物は都合が悪いというような場合です。防火地域というのは、建築基準法で勉強しますが、木造の建物は建築できません。

そのときに、当事者が話し合うことになるわけですが、当事者間に協議が調わないときは、裁判所が借地条件を変更してくれます。これは「当事者」の申立という点がポイント。

「当事者」ということは、両当事者ということで、借地権設定者(地主)からでも、借地権者からでも申し立ててかまいません。

2.増改築の許可(第2項)

次も、借地条件に関するものなんですが、特に増改築を制限する借地条件がある場合です。

増改築禁止というような借地条件をつける場合というのがありますが、これは地主にとっては、借地人がどんどん建て増しをしていくのを防ぐということで付けられます。

この条文は、「借地権者」の申立というのがポイントです。

なお、建物の種類・構造等の借地条件でも、増改築制限の借地条件でも、裁判所は、「必要があるときは、他の借地条件を変更し、財産上の給付を命じ、その他相当の処分をすることができる。」(第3項)という点も併せて覚えておけばいいのではないかと思います。

増改築を認める代わりに、財産上の給付、つまり承諾料のようなものを借地人は地主に支払え、というようなことです。