借地借家法12条(借地権設定者の先取特権)

【解説】

本条は、借地権設定者の先取特権について規定している条文です。

もともと、借地借家法の対象にしている土地や建物については、民法312条~316条の「不動産賃貸の先取特権」ということで、不動産の賃料については先取特権が認められています。

そうであれば、借地借家法のこの規定は不要ではないか?となりそうなんですが、そうではありません。

民法の規定は、先取特権の目的物として賃借人の「動産」のみを対象としています。

それでは不十分だということで、借地借家法12条は「借地権者がその土地において所有する建物」についても先取特権を認めたことに意味があります。

そして、本問の解答のポイントとなっている「2年」についてですが、被担保債権として「弁済期の到来した最後の2年分の地代等」に制限している理由は、抵当権の場合の被担保債権の利息は最後の2年分だけ抵当権の行使を認めるという民法375条と同趣旨だと考えられています。つまり、被担保債権が大きくなると他の債権者を害するということです。

ということは、抵当権の被担保債権の利息の場合と同様、他に債権者が存在しなければ、最後の2年分というような制限はなくなるということです。

ということで、本条の「2年」の覚えて方は、抵当権の被担保債権の利息と同じ、と覚えておけばいいわけです。