第3条の2(意思能力)

【改正法】(新設)
(意思能力)
第3条の2 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。
【旧法】
なし

【解説】

本条は、意思能力を有しない者の法律行為を「無効」とする規定です。意思能力は、行為の結果を判断するに足るだけの精神能力です。

その内容自体は、旧法には規定はありませんでしたが、判例・学説では認められていたもので、特に目新しいものではありません。

ただ、最近は高齢化社会が進展しているので、その意味で認知症の患者などに対する保護として、明文で規定することに意味があるものと思われます。

認知症の患者などに対する保護としては、従来から民法に規定がある制限行為能力者制度がありますが、この意思無能力者は、制限行為能力者のように家庭裁判所の審判を得ている必要はありません。

また、この規定と同じく、今回の民法改正により新たに新設された第121条の2第3項に意思無能力者は「その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う」旨が規定されています。