民法648条(受任者の報酬)

【解説】

1.受任者の報酬(第1項)

本条は、受任者の報酬について規定していますが、委任契約は原則として無償、すなわちタダ働きです。

これは今の時代で、人に仕事を頼んでおきながら、報酬を払わないというのは納得しかねますが、民法ではそうなっていますので、このまま覚えるしかないでしょう。現実には、正式に人に契約等を頼むときは、報酬の取り決めなどもしているでしょうから問題はないということになるでしょう。

ちなみに、民法では委任契約は原則として無償としており、さらにその無償のときでも善管注意義務があるという点は、民法644条(受任者の注意義務)を参照して下さい。

2.請求時期(第2項)

そして、特約があって委任契約でも報酬を支払うときは、その報酬は後払いになります。

3.履行の中途で終了した場合(第3項)

委任が受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了したときは、受任者はある程度仕事をしていまので、受任者は、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができます。

この「受任者の責めに帰することができない事由によって履行の中途で終了」する場合というのは、具体的には委任者が委任契約を解除した場合(651条)、当事者の死亡(653条)などが考えられます。

この「既にした履行の割合に応じて報酬を請求」という点についてですが、たとえば成功報酬が定められているような場合に、委任者が契約を解除することによって、成功を妨げたと考えられるような場合は、受任者は条件が成就したものとみなして、成功報酬を請求することができる場合もあります(民法130条)