民法508条(時効により消滅した債権を自働債権とする相殺)

【解説】

本条は、自働債権が時効消滅した場合でも、相殺を認めるものであるが、相殺適状になったときに、当事者は清算されたという気持ちを持つという観点から定められた規定です。

相殺というのは、双方に対立する債権があることが前提です。しかし、一度は対立する債権があって、相殺適状になったが、時効によって片方の債権が消滅した場合、対立する債権の一方がなくなったことになります。

この場合でも相殺できます、というのが本条です。これは、相殺適状になった時に、当事者の清算されたという気持ちを保護するためです。