民法11条(保佐開始の審判)

【解説】

被保佐人は、精神上の障害により事理を弁識する能力が「著しく不十分」である者である。

制限能力者の種類と定義

成年被後見人に対して、被保佐人と被補助人は、ある程度の判断能力があります。

たとえば、売買契約などのような場合でも、不動産のような大きくて、ややこしい契約は無理だが、そんなに大きくない普通の契約ならば大丈夫です。逆に言うと、そのような程度の精神上の障害の人が、被保佐人とか被補助人に認定されるわけです。

要するに、被保佐人と被補助人は、「一定の重要な行為」は一人で行うことはできないが、通常の契約ならば一人で行うことができます。言い換えると、未成年者や成年被後見人と異なり、被保佐人や被補助人が一人で契約等をした場合は、原則として有効だが、例外的に一定の場合には取り消すことができる、ということになります。

そして、被保佐人と被補助人を分けるのは、一人でできない「一定の重要な行為」の範囲です。

これについては、民法13条の中で説明します。

【参考資料】

旧条文…心神耗弱者及ヒ浪費者ハ準禁治産者トシテ之ニ保佐人ヲ附スルコトヲ得

平成12年(2000年)の法改正前の準禁治産者制度のときには、「浪費者」も対象となっていたが、法改正後は単に浪費者であることは要件とはされず、浪費者の中で判断能力の不十分な者は保佐又は補助の各類型の対象とされている。