民事訴訟法372条(証人等の尋問)

【解説】

少額訴訟は、簡易・迅速に紛争を解決するものであり、市民に親しみやすい審理を実現するものです。そこで、本条で証人等の尋問において、民事訴訟の正式な手続を緩和することによって柔軟な運用を可能としています。

まず、本来証人尋問は、証人に宣誓をさせた上で行うのが原則です(第201条1項)。そして、刑法において、法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは偽証罪が課せられます。しかし、少額訴訟においては、証人尋問において宣誓を不要とする(第1項)ことでソフトな手続で行うことができます。

次に、証人尋問・当事者尋問は、主尋問→反対尋問→裁判所による補充尋問の順で行われます(第202条1項、210条)。しかし、少額訴訟においては、裁判官が相当と認める順序でするとされており(第2項)、柔軟な運用が可能となっています。

次に、「裁判所は、相当と認めるときは、裁判所及び当事者双方と証人とが音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、証人を尋問することができる」とされており、証人尋問を電話などで行うことができます。これは、期日に出頭できない証人について即時に証拠調べができる工夫です。