マンション管理適正化法74条(再委託の制限)

【解説】

本条は、マンション管理業者が委託を受けた基幹事務についての一括再委託を禁止した規定です。

基幹事務というのは、第2条6号に規定があり、「管理組合の会計の収入及び支出の調定及び出納並びにマンション(専有部分を除く。)の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整」ということですが、この基幹事務を含む管理事務を管理組合から委託を受けて行うには登録を行う必要があります。

このようにマンション管理適正化法が、管理事務について登録制度を採用している趣旨からいうと、管理組合から委託を受けたマンション管理業者は、自ら基幹事務を行うべきです。基幹事務について一括再委託を認めると、管理業者でない者が管理事務を行うことができる可能性があり、登録制度の意味がなくなってしまいます。これは名義貸しと通じます。

ということで、さらに具体的に内容を見ますと、本条は「基幹事務」の「一括」再委託を禁止しています。

したがって、「基幹事務」以外の管理事務は、一括して再委託することができます。基幹事務以外の管理事務は、本質的な業務ではないからです。

また、「一括」再委託を禁止しているだけなので、基幹事務の「一部」を再委託することはできます。つまり、丸投げを禁止しているわけです。ただ、基幹事務の「全部」を複数の者に分割して委託しても、一括再委託に該当し禁止されます。