土地区画整理法2条(定義)
【解説】
1.土地区画整理事業(第1項)
通常の法律と同様、まずは用語の定義からです。
この法律において「土地区画整理事業」とは、「都市計画区域内の土地について、公共施設の整備改善及び宅地の利用の増進を図るため、この法律で定めるところに従って行われる土地の区画形質の変更及び公共施設の新設又は変更に関する事業をいう。」とされています。
土地の区画整理とは、文字通り土地を区画して(仕切り直して)整理するという法律です。たとえば駅前の土地などは昔からの地権者が入り乱れていてなかなか土地の有効利用というのがしにくいものです。
そのようなときにこの土地の区画整理を行って整然と整理し直せば、きれいな駅前の商店街やバスのロータリーなどができます。その他に狭い道路や行き止まりの道があるようなところも区画整理を行えば道路を拡張したり、袋地を解消したりできます。また、道路や公園などの公共施設の整備も可能になり、土地もきれいに仕切り直せば、不整形な土地(形の悪い土地)も整形な土地になり利用しやすくなります。
このように土地の区画整理というのは、非常に街づくりに有効なもので、「都市計画の母」などと言われたりもします。
そして、土地区画整理事業は「都市計画区域」で行うことができます。ということは、市街化調整区域でもできます。
2.宅地(第6項)
次に、「宅地」の定義です。
この「宅地」の定義というのは、いろいろな法律で様々な定義がありますが、土地区画整理法の「宅地」の定義は非常に広いものです。
つまり、「宅地」とは、「公共施設の用に供されている国又は地方公共団体の所有する土地以外の土地をいう。」
「国・地方公共団体の所有する土地」でしかも「公共施設」の土地以外ということですので、ほとんどの土地がこの「宅地」に該当することになります。
そして、公共施設の定義は第5項にあります。「道路、公園、広場、河川その他政令で定める公共の用に供する施設をいう。」ということです。