区分所有法49条(理事)

【解説】

1.管理組合法人の理事

法人化していない普通の管理組合では、たとえば管理者は置いても置かなくてもかまいませんでした。つまり、任意の機関でした。

しかし、管理組合法人というのは、登記された団体であり、理事は必ず定めなければいけません(必要的機関)。

この理事と管理組合法人の関係は、委任関係とされています。管理者と同様です。

この理事になりうる資格について、区分所有法上では特に定められておらず、区分所有者以外の者で管理について専門的知識を持つ者を理事として選任してもかまいません。

ただ、理事の資格は自然人に限られ、法人はなれないと考えられています。というのは、管理組合法人は、その手足として活動する存在として理事という機関が必要だったわけですから、法人の理事が法人というのは、おかしいということだと思われます。

2.管理組合法人の事務の決定

理事が数人ある場合の管理組合法人の事務の決定について、規約に別段の定めがないときは、理事の過半数で決することとされている。

3.管理組合法人の代表

理事というのは、内部的には法人の事務を執行し、対外的には法人を代表する機関です。

本項は、後者の理事が管理組合法人の代表機関であることを規定しています。

なお、前者の理事が事務執行機関である旨の規定は区分所有法にはありませんが、これは当然のことなので、特に規定しなかったということのようです。

「代表」と「代理」の違いは、第47条11項の解説参照

4.理事が数人いる場合の代表権

理事が数人あるときは、各自管理組合法人を代表するとして、単独代表を原則としている(第4項)。

以上の原則に対して、下記のような例外を定めることができます(第5項)。

  1. 規約若しくは集会の決議によって、管理組合法人を代表すべき理事を定める(代表理事)
  2. 規約若しくは集会の決議によって、数人の理事が共同して管理組合法人を代表すべきことを定める(共同代表)
  3. 規約の定めに基づき理事の互選によって管理組合法人を代表すべき理事を定める

なお、管理組合法人の登記のときに、代表理事を定めたときはその代表理事を、共同代表の旨を定めたときはその旨を登記する必要があります。

5.理事の任期

本項は、理事の任期は2年で、規約で3年以内において別段の期間を定めることができる旨の規定ですが、年数をしっかり覚えて下さい。

はっきり具体的な形で任期が定められています。

6.理事の職務続行義務

本項は、理事が欠けた場合又は規約で定めた理事の員数が欠けた場合の職務続行義務が規定されています。

「任期の満了又は辞任」による退任の場合に職務続行義務があるという点を確認しておいて下さい。

7.管理組合法人の理事の選任及び解任

理事の選任及び解任については、法人格のない管理組合の管理者の規定(第25条)が準用されています。

第25条は、丸ごと準用されていますので、第25条2項の裁判所への解任請求の規定も準用されます。