区分所有法34条(集会の招集)

【解説】

1.集会の招集権者

集会というのは、管理組合の最高意思決定機関です。要するにマンションの管理に関するいろいろなことは、日常的な細かいことは、管理者に委ねますが、重要な問題については、この集会で決定していくことになります。

そして、この集会を招集するのは、基本的には管理者です。

2.集会の招集(定時総会)

この集会というのは、「管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない。」とされています。これは俗に通常総会といわれているものです。

本項では、集会の開催時期については、特に問題にしていませんが、「管理者は、集会において、毎年1回『一定の時期』に、その事務に関する報告をしなければならない。」(法43条)とされているので、この報告の関係でいえば、「一定の時期」に集会を開催する必要があるでしょう。

ちなみに、この集会は、一般に「総会」と表現されることが多いと思いますが、区分所有法では「集会」という表現になります。同じ意味です。

3.集会の招集請求

ただ、この年に1回の集会だけでは足りない場合があります。そういう場合に集会を招集するのも基本的に管理者になります。俗に臨時総会といわれるものです。

ただ、マンションでみんなが集まって決定しないといけない重要な問題があるのに、管理者の腰が重くて、集会を招集してくれない場合があります。こういう場合は、住民から集会の招集請求をすることができます。「区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。」この「5分の1」という数字を覚えて下さい。

気を付けて欲しいのは、あくまで住民が「管理者に集会の招集」を請求するということですから、あくまで招集するのは管理者です。住民が、管理者を促して、管理者に集会を「招集させる」ということです。

これについてもう一つ必ず覚えておいてほしいのが、「ただし、この定数は、規約で減ずることができる。」という点です。5分の1という数字を「減ずる」ことができる、というのをしっかり覚えて下さい。

つまり、規約で「5分の1」という数字を、「10分の1」に変更できるが、「5分の1」を過半数等に増やすことはできない。つまり、規約での変更は「減ずる」方向しか無理であるという点です。

分かりやすく言い換えると、集会を集めやすくする方向での規約はかまわないが、集会を集めにくくする方向での規約は認めないということです。

4.区分所有者による集会の招集

このように区分所有者に集会の招集請求を認めても、管理者が依然として集会を招集してくれないと区分所有者としては困ってしまいます。

そこで、集会の招集請求に対して、管理者が「2週間以内にその請求の日から4週間以内の日を会日とする集会の招集の通知」を発しないときは、集会の招集請求をした区分所有者自身が集会を請求することができます。数字をしっかり覚えておいて下さい。

この場合は、集会を招集した区分所有者全員の連名で集会を招集することになります。

5.管理者がいない場合の集会の招集

上述のように、集会の招集は基本的に管理者が行うことになるので、このままでは管理者のいない管理組合では集会は招集できないことになってしまいます。

そこで、管理者のいない管理組合では、「区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上」の者が、自ら集会を招集します。

管理者がいないので、区分所有者自らが招集するということです。

この場合も、5分の1以上の集会を招集しようとする区分所有者の連名で招集することになります。