※この記事は一般的な条文解説で、宅建等の資格試験の範囲を超えた内容も含みます。当サイトの記事が読みやすいと感じた方は、当サイトと資格試験向け教材の関係をご覧下さい。
区分所有法18条(共用部分の管理)
【解説】
1.共用部分の管理(第1項)
共用部分の管理に関する事項は、集会の決議で決しますが、「前条の場合を除いて」ということになりますので、「重大変更の場合を除いて」という意味になりますが、すぐ後の但書で保存行為の話が出てきますので、重大変更と保存行為を除いて、という意味になり、軽微変更などの通常の管理事項という意味になります。
「集会の決議」というのは、「区分所有者及び議決権の『過半数』の集会の決議」という意味です。
2.保存行為(第1項但書)
また、保存行為は、民法の共有と同じで、各共有者がすることができます。
3.規約の定め(第2項)
共用部分の管理と保存行為については、規約で別段の定めをすることができます。
たとえば、軽微変更ならば、管理者も単独でできる、などという定めが例になります。
4.専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきとき(第3項)
第3項では、「前条第2項の規定は、第1項本文の場合に準用する。」というふうに条文で表現されているので分かりにくいですが、引用している条文を言葉に直すと、「特別の影響を受ける区分所有者の承諾の規定は、重大変更と保存行為を除く共用部分の管理に関する事項に準用する」ということになります。
まとめると、以下のようになります。
5.損害保険契約(第4項)
共用部分に損害保険契約を締結することがありますが、これについては共用部分の管理に関する事項とみなしています。