建築基準法76条の3(建築協定の設定の特則)

【解説】

1.一人協定(いちにんきょうてい)

「協定」というからには、普通は複数の人が締結するのが普通です。建築協定でも同様です。

しかし、一人で協定を締結することもできます。たとえば、この地域には「パチンコ屋」は建てられない、という協定を締結する場合を考えてみます。この建築協定を一人で結んでも、あまり意味はないように感じられる方が多いでしょう。自分一人の土地なわけですから、自分でパチンコ屋を建てなければ済むだけだからです。

しかし、たとえばある地域一帯をたとえばニュータウンのような形で開発する場合に、そこは分譲するまでは開発業者のみの所有する土地になります。この開発業者が一人協定を締結しておいて、「この地域にはパチンコ屋や風俗関係の店は建てられない」としておけば、後にその開発した土地をいろいろな人に分譲する場合、「パチンコ屋や風俗関係の店」のない落ち着いた静かな街ということをセールスポイントとして分譲できますし、購入する方も子供のいる家庭などは安心してその土地を購入できるわけです。このように一人協定というのも非常に役に立ちます。

2.一人協定の効力発生日

このように一人協定というのは、その地域を一人の人が所有している段階では意味がありません。

そこで、3年以内に2人以上の所有者になったときに協定の効力が発生します。「2人以上の所有者」ということは、一人に売れれば、元の所有者と2人になるわけですから、一人協定の効力が発生します。

「3年」という数字は覚えて下さい。