敷地共有者等集会等

【解説】

本条は、非常にカッコ書きが多くて読みにくい条文だと思いますが、枝葉末節を取り除き骨格だけ残して簡略化すると、「区分所有建物の全部が滅失した場合において、敷地共有者等は、その政令の施行の日から起算して3年が経過する日までの間は、集会を開き、及び管理者を置くことができる。」となります。

第2章のタイトルが「区分所有建物の『全部』が滅失した場合における措置」となっていますので、第2条~第6条はすべて、全部滅失の場合の規定です。

詳しく見ますと、本条が読みにくい原因は、「全部滅失」の定義にあります。

本条の「全部滅失」には、その災害により区分所有建物の一部が滅失した場合(小規模滅失を除きます)において、被災マンション法11条1項「取壊し決議」又は区分所有者全員の同意に基づき取り壊されたときを含みます。この部分が分かれば条文は読みやすいでしょう。

この建物の全部滅失の場合は、区分所有建物が存在しない以上、区分所有権の不存在→区分所有者の不存在→管理組合の不存在、ということになりすので、元区分所有者は、敷地の共有者というつながりだけになります。

したがって、この章においては、「区分所有者」というのは登場せず、「敷地共有者等」という名称に変わっています。

そして、管理組合というものが存在しない状態となっていますので、本条で「政令の施行の日から起算して3年が経過する日までの間は、集会を開き、及び管理者を置くことができる。」としているわけです。

次に、本条での注意点は、大規模な災害ならば何でも本条(本法全体も同様)が適用されるわけではなく、大規模な火災、震災その他の災害で「政令で定めるもの」に限定されています。

「政令」というのは、確認しておいて下さい。試験などで、それ以外の「条例」とか、「知事が指定する」とか、別のものであればその問題は「×」ということになります。

現在、この政令で指定された災害は、阪神・淡路大震災と東日本大震災だけです。