住宅品質確保法97条(瑕疵担保責任の期間の伸長等の特例)

【解説】

新築住宅の請負人・売主は、引渡しから10年間は瑕疵担保責任を負わなければいけません(第94条、第95条)。

ただ、これについて買主に不利な特約は認められませんが、買主に有利な特約は認められます(第94条2項、第95条2項)。

そこで、消費者保護の観点から、瑕疵担保責任の期間を20年まで延長できる旨を定めています。

これは、逆にいえば、瑕疵担保責任の期間は、いくら特約で延長しても20年が限界ということでもあります。

消費者にとっては、30年でも40年でも延長してもらえれば助かるように感じますが、20年を超えると通常の劣化による不具合が発生するのを押さえるのは難しく、不具合が発生した場合に、その原因が瑕疵によるものかどうかの判断は難しくなります。それにもかかわらず、請負人・売主が20年を超える瑕疵担保責任の期間を保証することはかえって消費者を惑わす危険が生じます。

また、民法で定められている消滅時効の期間は最長で20年とされており、これを超える期間を設定することは民法体系上望ましくないということも理由とされているようです。

なお、本条の「第94条(第95条)第1項に規定する瑕疵その他の住宅の瑕疵」という表現から分かりますが、瑕疵担保責任の期間を20年まで延長するのは、「構造耐力上主要な部分等」の瑕疵には限定されず、住宅のすべての部分の瑕疵に適用することができます。