不動産登記法106条(仮登記に基づく本登記の順位)

【解説】

1.順位保全効

何のために仮登記をするのかというと、それは後に要件が整って仮登記が本登記になったときに、順位を保全するためです。「仮登記に基づいて本登記をした場合は、当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による。」ということになります。これを順位保全効といいます。具体的に説明してみましょう。

上図を見て下さい。今、AからBへ売買予約がなされ、Bが仮登記をしたとします。2号仮登記です。次に、AがCに対して同一の不動産について売買契約を締結し、Cが本登記を備えたとします。

ここで、注意してほしいのは、Aは仮登記をした不動産であっても、Cに売却することが可能で、Cは本登記をすることもできるということです。

次に、その後AB間の売買予約が、予約完結権が行使されて本契約になり、仮登記が本登記になった場合は、本登記ではなく仮登記の時点で登記の先後が決せられます。したがって、この場合Cの本登記よりBの仮登記が先になされているので、BがCに優先するということになります。これが順位保全効の意味です。